懐古と回帰と幻想と

目的が晩ごはんでしたので、スタートは遅めの16時です。
この日は雲ひとつない秋晴れで、
とても気持ちのいい夕焼けを堪能しながら走ることができました。














目的地に到着するころにはすっかり日も暮れ、
秋特有の枯れ草の発酵する、少し湿ったいい匂いで一杯に。

地図を見て頂ければ分かるかもしれませんが、
リバーサイドの名前の通り、お店は手賀川のすぐ横に立地しています。
言葉は悪いですが、いい意味で程よい田舎といった印象です。
こういう所を走るのが楽しいんですよね。

ちなみに、昔はなわが「千葉には日本一汚い手賀沼がある」
と歌った手賀沼はこの辺りにあり、手賀川と繋がっています。
昔は本当に汚染が酷かったようですが、かなり改善されて
現在はワーストランクから抜け出しつつあるようです。


外から見ると、小さくてとても可愛らしいお店に見えます。

…が













店内に入ると、天井が高く広々とした印象。
カウンターとテーブル席がいくつかあり、昼時はかなり混雑するそうです。

さて

メニューに目を運ぶと、「スペシャルメニュー」という囲みが。
明らかに通常のメニューとは雰囲気の違う名前が、10種類。
その中から　「ドライカレー＆ナポリタン」　と説明書きのついた
「布佐駅前交番スペシャル　￥850」　を注文してみました。

話のネタに大盛りで注文しとこうかな…と思ったのですが、通常で。
（後で分かることですが、この選択をした自分のカンは正しかった）
しかし面白い名前のメニューですね…
他のスペシャルメニューにも、思わず由来を考え込んでしまう名前がついています。













運ばれてきてびっくり
これは…想像以上に激しい！

写真の撮り方をしくじって、実際のボリューム感より少なく見えるのが残念です。
なんていうか、こう、山盛りなんですね。山なんです。
上の写真のナポリタンの最上部、向こう側が見えてるのでなく、山の頂点なんです。
明らかにふつうの喫茶店で出てくる量の倍はあります。

この日は胃袋はからっぽで体調も良かったのですが
それでもギリギリ完食という所でした。

味も良く、特に下のカレーピラフがきちんと辛くて好みでした。
次はカレーピラフに豚の生姜焼きが乗っている、という
「印西町役場スペシャル」を食べてみたいものです。

と、そんな事を考えていると目の前を「中盛」が通りすぎて行きました。
さらに凄い山嶺（やま）を目の当たりにして呆然…

ちなみに「中盛」は普通の2倍、「大盛」が3倍だそうです。
むり！！



一息ついてお店を出ようとすると、他のバイク乗りのお客さんから
「どちらからですか？」と声をかけられました。
なんとなくは思っていたのですが、どうやらこのお店は
ライダーの溜まり場的な喫茶店だった模様。

常連らしき方々と一緒に少しお話をしたところ、
ご主人をも巻き込んだツーリングチーム的な集まりがあるようで
良かったら参加しませんか？という嬉しいお誘いが。
コーヒーまでご馳走になってしまいました。

（っていうか、ご飯の会計すませた後だったので、うっかり
そのまま出てきてしまっただけ…ヘタしたらこれ自分の飲み逃げ）



昔のバイク漫画に出てきそうな、雰囲気のいい喫茶店と、楽しげな人達。
今はバイクそのものがなんとなくマイナーな趣味になってしまって
好きで乗る人も以前ほど多くはないようですが、
一昔、二昔前にはこういったお店が日本中にたくさんあったんだろうなぁ、と。

きっとどこの町にもあった風景。
外にバイクが並ぶ、馴染みの喫茶店に馴染みの顔。
一巡りして、今それに出会えた事を嬉しく感じる、そんな秋の一日でした。

…それにしても腹がくるしい！